M5 MacBook Proレビュー|エンジニアが実務目線で性能を検証してみた

M5-MacBook-Proレビュー|エンジニアが実務目線で性能を検証してみた

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M5 MacBook Proのレビューや性能比較というと、動画編集や画像書き出しの速さを取り上げている記事がほとんどです。

でも、自分のようなエンジニアからすると「それ、自分の業務に関係ある?」と思ってしまうのが正直なところ。

この記事では、エンジニアが日常的に行うユニットテストの実行静的解析(Phan)の実行を使って、M5 MacBook Proの性能を検証してみました。

比較対象はIntel MacBook Pro(2018)、Mac Mini M2 Pro(2023)、そして今回購入したMacBook Pro M5 Pro。

約26万行のプロダクションコード、17,000件超のテストケースを持つ実際のプロジェクトで計測しています。

エンジニア目線でM5 MacBook Proの実力が気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。

なぜM5 MacBook Proを選んだのか?M2 Proユーザーが買い替えを決めた理由

今回のM5チップは、AppleがAI処理に大きく寄せた設計になっているのが特徴です。

GPU各コアにNeural Acceleratorを内蔵するなど、これまでのチップとは明確にアーキテクチャが変わっています。

正直なところ、現状使っているMac Mini M2 Proで開発に困っているわけではありません。

ただ、これまでのM1→M2、M2→M3の性能の伸びと比べて、M4→M5の伸び幅が明らかに大きいという点が気になっていました。

最近の自分の開発スタイルは、ほとんどをAIで行っています。Claude Codeをメインに、Codex、Geminiといった感じです。

ローカルでLLMを動かしているわけではないので、M5チップのAI性能を最大限に活かせる使い方ではないかもしれません。

ただ、ユニットテストや静的解析、e2eテストなど、エンジニアの日常業務にはCPU・メモリ性能が直結する場面が多くあります。

ここにM5チップの恩恵を十分感じられるだろうと考え、金額は張りますがM5 MacBook Proの購入を決めました。

開封〜移行アシスタントでM2 Proの環境をそのまま引き継ぎ

届いたM5 MacBook Proを早速開封。

M5-MacBook-Proを早速開封

セットアップにはmacOSの移行アシスタントを使い、Mac Mini M2 Proから環境をまるごと移行しました。

アプリ、設定、開発環境がすべてそのまま引き継がれるので、移行後すぐに同じ条件で検証を始められます。

今回のベンチマーク結果は、同一の開発環境での比較になっています。

今回比較した3台のMacスペック一覧|Intel・M2 Pro・M5 Proの世代間比較

今回の検証では、自分が実際に使ってきた(使っている)3台のMacで性能を比較しました。

Intel MacBook Pro(2018) Mac Mini M2 Pro(2023) MacBook Pro M5 Pro(2026)
チップ Intel Core i5 2.3GHz Apple M2 Pro Apple M5 Pro
コア数 4コア 10コア(パフォーマンス6 / 効率4) 15コア(スーパー5 / パフォーマンス10)
メモリ 16GB 32GB 48GB

Intel世代からApple Silicon、さらにM5世代へと、約8年分の進化を一気に比較できる構成です。

特にM5 Proは「スーパーコア」という新しいコアが登場しており、Appleが「世界最速のCPUコア」と謳っているのが気になるポイント。

これがエンジニアの実務でどれほど効いてくるのか、実際に計測して確かめていきます。

ユニットテストと静的解析で検証|エンジニアの実務に近いベンチマーク方法とは

Macの性能比較といえばGeekbenchなどのベンチマークスコアが定番ですが、正直なところスコアの数字だけ見ても「で、実際どれくらい速くなるの?」というのがピンとこない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、エンジニアなら日常的に実行するユニットテスト(PHPUnit)静的解析(Phan)の実行時間で比較することにしました。

どちらもCPUとメモリをしっかり使う処理なので、マシン性能の差がダイレクトに出ます。

検証に使ったプロジェクトの規模

小さなプロジェクトでは差が出にくいため、実際に業務で使っている大規模なプロジェクトで計測しました。

項目 規模
プロダクションコード 約26.3万行
テストコード 約54.2万行
テストケース数 17,323件
アサーション数 98,681個

合計80万行超のコードベースに対して、17,000件以上のテストを走らせます。

これだけの規模があれば、マシン間の性能差がはっきりと数字に表れるはずです。

【検証結果①】ユニットテスト実行時間の比較|M5 Proはどれだけ速いのか

17,000件超のユニットテストを各マシンで実行し、ストップウォッチで計測しました。

結果は以下のとおりです。

マシン 実行時間
Intel MacBook Pro(2018) 14分48秒
Mac Mini M2 Pro(2023) 5分48秒
MacBook Pro M5 Pro(2026) 4分33秒

まずIntelからM2 Proへの差が圧倒的です。

約9分の短縮、約2.5倍の高速化

Apple Siliconへの移行がいかに大きかったかが改めてわかります。

そしてM2 ProからM5 Proでは、さらに約1分15秒の短縮

割合にして約21%の高速化です。

「たった1分?」と思うかもしれませんが、ユニットテストは1日に何度も実行するものです。

1日10回走らせれば12分以上の差になり、積み重なると無視できない時間になります。

【検証結果②】静的解析(Phan)実行時間の比較|コード品質チェックも爆速に

続いて、26万行のプロダクションコードに対してPhan(PHP静的解析ツール)を実行した結果です。

マシン 実行時間
Intel MacBook Pro(2018) 5分09秒
Mac Mini M2 Pro(2023) 2分03秒
MacBook Pro M5 Pro(2026) 1分23秒

こちらはユニットテスト以上に差が出ました。

M2 ProからM5 Proで約40秒の短縮、約32%の高速化です。

静的解析はコード全体を走査する処理のため、CPUとメモリの性能がモロに効いてきます。

M5 Proの15コア+48GBメモリという構成が、この手の重い処理で特に威力を発揮しているのがわかります。

Intelと比べると約3.7倍の高速化

5分以上かかっていた解析が1分半で終わるようになったのは、体感としてもかなり大きいです。

まとめ|M5 MacBook Proはエンジニアの開発体験を確実に変える

最後に、今回の検証結果を一覧でまとめます。

検証項目 Intel MacBook Pro(2018) Mac Mini M2 Pro(2023) MacBook Pro M5 Pro(2026)
ユニットテスト 14分48秒 5分48秒 4分33秒
静的解析(Phan) 5分09秒 2分03秒 1分23秒

正直なところ、M2 ProからM5 Proへの買い替えで「劇的に世界が変わる」というほどではありません。

ただ、ユニットテストで21%、静的解析で32%の高速化は、日々の開発の中で確実に効いてきます。

数値以外で感じたM5 Proの恩恵

今回はユニットテストとPhanに絞って検証しましたが、それ以外にもM5 Proの速さを実感する場面は多くあります。

  • Docker: コンテナのビルドや起動が体感で明らかに速くなった。`docker compose up`の待ち時間が短くなるだけで、開発のリズムが良くなる
  • composer install / update: 依存パッケージの解決やインストールがサクサク終わる。大量のパッケージを扱うプロジェクトほど差を感じる
  • シェルスクリプト: バッチ処理やデプロイスクリプトの実行もキビキビ動く。ちょっとした待ち時間の積み重ねが減った印象
  • 普段使いのアプリ: ブラウザで大量のタブを開いたままSlack、Notion、VSCodeを同時に使っても一切もたつかない。48GBメモリの余裕が大きい

開発中は色々なツールを並行して動かすのが当たり前なので、こうした「全体的なサクサク感」がM5 Proの一番の恩恵かもしれません。

M5 MacBook Proはこんなエンジニアにおすすめ

テストの待ち時間が短くなれば、その分コードを書く時間や思考の時間が増えます。

こうした小さな積み重ねが、開発体験の質を変えていくのだと実感しました。

  • Intel Macからの買い替えを検討している方(体感が別次元に変わります
  • 大規模プロジェクトでテストや解析の待ち時間にストレスを感じている方
  • AI開発ツール(Claude Code、Codexなど)を活用していて、今後ローカルLLMの利用も視野に入れている方

逆に、M4 Proをすでに使っている方は、よほどAI処理に期待しない限り急いで買い替える必要はないかもしれません。

自分と同じように「動画編集のベンチマークじゃピンとこない」というエンジニアの方にとって、この記事が参考になれば嬉しいです。

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