天から与えられている時間は皆平等である
能力には個人差がありいきなり向上するようなことはない
ならば時間の使い方を徹底的に突き詰めるしかない。
すなわち、時間を制する者が世界を制している。
「ロケットスタート時間術」と名付けました
著者 中島聡(ナカジマ サトシ)さんのご紹介
世界を一変させたWindows95の設計思想を生み出した伝説の日本人。
「ドラッグ&ドロップ」や「ダブルクリック」などの概念を生み出した元マイクロソフトの伝説のプログラマー。
多忙を極め、納期遅れが蔓延するプログラマーの世界で、
中島氏は「一度も納期に遅れたことがない男」として活躍。
文章構成
1章
「なぜあなたの仕事が終わらないのか?」を解き明かし、あなたのこれまでについて振り返っていただきます。敵を知り己を知れば百戦危うからず、だからです。
2章
「ロケットスタート時間術」を手に入れると、あなたにどんないい事があるかを説明することで、時間を効率的に使うことの楽しさを実感していただきます。
3章
「ロケットスタート時間術」がいかにして生み出されてきたかをお伝えします。小・中学校時代、高校・大学時代、社会人になってから起業するまで、どう時間に向き合ってきたかの話が出てきます。
4章
メインとなるノウハウのすべてを公開していきます。
5章
ロケットスタート時間術を自分のものにする
6章
時間を制する者は、人生を制す
ドイツの文豪ゲーテは「知ることだけでは十分ではない、それを使わないといけない。やる気だけでは十分ではない、実行しないといけない」と言いました。
その為本書全体を通してロケットスタート時間術を実践していただけるよう働きかけていく。
一度立ち止まって、時間の使い方に徹底的に向き合う。
本書の効果
- 仕事が多すぎて絶望している人も、スムーズに回せるようになる
- 予定の半分で仕事の大半が終わるようになる
- 日中眠くならない方法がわかる
- 打ち合わせに遅刻しなくなる
- 毎日勉強する時間やブログを書く時間を確保できるようになる
- 自分の2倍能力が高い人にも勝てるようになる
- マルチタスクのこなし方がわかる
- 徹夜をしなくても済むようになる
- 集中力が手に入る
- メールを返信すべき本当の時間がわかる
- 仕事に追われることがなくなり、逆に仕事を追う状態に入れる
- ビル・ゲイツやマイクロソフトがやっている仕事の仕方がわかる
- 「勉強」せずに英語を話せるようになる、洋書が読めるようになる
- 朝型の生活習慣が手に入れられる
- 困ったことが起きなくなる
- 会社から早く帰れるようになる
- 特別な受験勉強が必要なくなる程効率のいい勉強の仕方がわかる
気になった点、良かった点
「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」より
日本は家族より仕事を優先しないとやる気がない的な評価をされがちだが、アメリカは逆で家族を大切にする文化が根強い為、早くから働き早く帰る。
アメリカでは日本ほど公共交通機関が発達していないので、子供がスポーツをしていたりすると、夜7時過ぎにはスクールバスも通っていないので親が車で迎えに行かないといけない。
ここから見える事は「必然的に仕事の終わりが先に決まる」「仕事を終わらせる為には逆算すると朝7時から働くことになる」「日本は会社を重視しすぎるあまり、仕事の生産効率が落ちている」
「なるはや」をやめれば緊張感が生まれるより
「なるはや」とは納期が曖昧 -> 緊張感が欠ける -> クオリティーが下がる -> 元々お互い曖昧な納期で進めている為、結果納期に間に合わない事さえ起こる。
締め切りが決まっているからこそ、全力でやる -> 緊張感も生まれる -> 効率化しようとする -> 結果生産性が上がる。
「なるはや」は日本人の潜在的な能力を引き出さずに抑圧(よくあつ)する、悪い病気。
アメリカでは、形式よりも本質的な意味を考えて判断することが多い
車のスピード違反で捕まった時に「息子が熱を出していて」という言い訳が通用することが結構あるらしい。
法律は当然守るのが基本です、がなぜ法律ができたのかという所まで遡ったら、本質的な判断を下すことになる。(警官も意味を考えている)
またアメリカの電車には優先席がない。
なぜなら、必要と思ったら規則がなくても高齢者や妊婦などに席を譲るからとかすばらしいと思う。
1章の「仕事が終わらない人」の特徴
- 安請け合いしてしまう
- ギリギリまでやらない
- 計画の見積もりをしない
「時間を制する者は、世界を制す」より
「兵は拙速(せっそく)を尊(たっと)ぶ」兵法書の「孫子」から派生した言葉
一般には「拙(つたな)い戦法でも素早く進軍した方が戦いに勝つ」から転じて「仕事は最初のうちに敏速に終わらせると良い」
「全ての仕事は、必ずやり直しになる」より
スマホのアプリもWindows95もプレゼン資料もそう。
どうせやり直しになるのだから細かいことは置いておき、まず全体像を描いてしまった方がいいのです。
締め切り当日がゴールだと思っている人が多い
締め切りの前に締め切りがあると考えなければならない。
花さえ用意できれば、裏で昼寝してもいい
ここは何度も読み直してもいいくらい濃い内容でした。
ビルゲイツは面白いw
彼が参加するプレゼン会議では発表者が発表する時間は設けれらてないらしい。
理由は資料は前もって送り、当日は質疑応答のみの会議にするからだそうだ。
集中力の秘密は「界王拳」
「界王拳」とはものすごく仕事に集中するということで、「この時に何倍界王拳を使うか」という具体的な数字まで決める事が大事。
界王拳中にはメールにも電話にも出ないという事を今日決断してしまいましょう。
界王拳を使っている間にやる事はメインの仕事のみです。
それ以外の事は一切放棄して黙々と作業に取り組んでいきます。
通常の20倍の能力を発揮して、メールチェックに挑む必要があるかどうか考えてみてください。
朝が最強である3つの理由
- 外部要因の締め切りが設定できる
- メールをチェックする必要がない
- 話しかけてくる人が少ない
時間を制する者は、人生を制す
- 目的があれば、勉強はたやすい
- 目的のない勉強はするな
- 勉強のための勉強に意味はない
- 崖を飛び降りながら飛行機を組み立てろ
- 何かの実践のために知識が必要な場合、知識はやりながら覚えていくべきだ
- 勉強しなくても英語を話せるようになる方法
- あなたのやるべき事は英語を勉強する事ではありません。英語を使って何かをする事です。
- 必要な時に必要な分だけ用意して行く。それを繰り返してれば自然と覚える
- 集中しなきゃいけない仕事なんかするな
- 自分が本当にやりたいことを見つけろ
- 「頼まれなくても自分から喜んで残業するほど楽しい仕事かどうか」で選ぶべき
- 現状に満足せず、常に新しいものを求めよう
- 誰もやった事のない仕事をしよう
- やりたいことには思い切って飛び込む
- やりたい仕事があったら、上司に頼む前にまずやってみる
- 自分が幸せになれる行動をしないと、人は幸せにはなれない
最後に感想
普段は技術書ばかりでビジネス書はあまり読まない方なんですが、会社の方針などもあり今回「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」を読んでみましたが本当に読んでよかったと思います。
内容はもちろんですが、界王拳など興味を引く表現をしてくれたり、あまり見ない付箋的な表で説明してくれたりと本当に分かりやすく、また飽きる事なく最後まで読めました。
全部が全部自分の人生にいれられるわけではありませんが、かなりのパターンへの対応方法を例として書いてくださっているので、どこかしら実践できる内容が見つかると思います!
取り敢えず私は2:8の法則と界王拳を意識して仕事に取り組むようにします。